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薬膳の「薬食同源」「陰陽五行」の考えに基づき、健康と美しさを保つレシピを考案

旬彩の会戸狩の「民宿女性部」と「女将の会」
戸狩なべ戸狩なべは、みゆきポークや、飯山特産のエノキやしめじなどのキノコ類と白菜、ネギなどを煮込んだ鍋

 薬膳には、バランスの取れたおいしい食事をとることで 病気を予防し、治療しようとする「薬食同源」の考えがあります。戸狩では、以前から伝わる郷土料理をベースに、この「薬食同源」の考えをプラスした薬膳郷土料理を提供しています。
 そもそも、この郷土料理に薬膳の考えを盛り込んだ取り組みは、戸狩の「民宿女性部」と「女将の会」の有志から生まれた「旬彩の会」が始めたもの。7?8年前に薬膳料理研究家の新倉久美子さんを招いたことをきっかけに、戸狩の食材を使った郷土料理に薬膳を取り入れたレシピの考案を始めました。それまで薬膳というと、どうしても「漢方薬を使った中国料理で、材料も手に入りにくく、家庭で作るには難しいもの」というイメージがありましたが、新倉先生との出会いから、薬膳とは、旬の素材そのものの味わいを大切にしながら、食材の効能を把握し、目的に合わせてメニューを組み立てること、いわば「普段の食事で健康を保つことができる料理」だと知ります。  これは、薬膳の基本でもある「陰陽五行」の考えに基づいたもの。「陰陽説」とは、昼があれば夜があり、表があれば裏があるというように、万物の存在はすべて陰と陽の組み合わせで成り立っているという考え方。人間の身体もそのひとつとして考えると、陰陽のバランスがとれている状態が健康状態であるといえます。また「五行説」とは、古代中国の世界観に基づく思想で、自然界は5つの要素(木・火・土・金・水)の変化や働きによって成り立っているという考え方。これらの5つは人間が生きていくためにも欠かすことのできない条件で、木・火・土・金・水はそれぞれ「酸・苦・甘・辛・鹹」の五味や「寒・熱・温・涼・平」の五性に当たります。この五味五性をバランス良く人間の五臓六腑や諸器官にあてはめることで、臓器の働きを理解し、免疫力を向上させます。身体の状態や気候などを考慮し、食物の陰陽と五味五性をうまく組み合わせて取り入れることで、身近な食材が立派な薬膳になるのです。また、この考えは、菜食主義や自然療法、マクロビオティクなどと関連するところはあっても別のもの。薬膳料理は、肉や魚をバランス良く取り入れることで、身体と自然環境、自然の産物のバランスを大切にして調子を整えていくものです。
 さらに、薬膳は旬のものを食べる「身土不二(しんどふじ)」の考えにもつながります。身土不二とは、「人と土は一体である」「人の命と健康は食べ物で支えられ、食べ物は土が育てる。故に、人の命と健康はその土と共にある」という捉え方。夏野菜は身体を冷やし、秋冬の根菜類は身体を温める作用があって、また春の山菜は、夏に向かって注意しなければならない心機能を高める作用を持っています。このように自然のサイクルと人間の身体は本来切り離せないもの。自然の移り変わりとともに変化する心身に合った季節の食事を取ることで、病気を予防し、健康を保ちます。日々の食べ物が私たちの心と身体を育んでいくのです。
 近年では、料理研究家の白澤いくみさんを招き、トータルアンチエイジングをコーディネートしてもらいました。そして、各家庭で作っている野菜などの食材をうまく保存したり料理に使うことはできないかという声を聞き「ふるさと薬膳料理講習会」も開催。民宿だけでなく、一般の人にも、この薬膳の考えが広まって来ています。  心身ともに健やかに美しく生きて行きたいという願いは、あらゆる人々に共通の普遍的な望みです。食は健康の第一歩。戸狩では身体のなかからきれいになるような、薬膳の考えを取り入れた郷土料理を味わうことができます。


春夏秋冬、それぞれの旬の食材を取り入れた戸狩ならではの郷土料理

冬の食卓に並ぶ「むかごご飯」冬の食卓に並ぶ「むかごご飯」。むかごとは、山芋の葉の付け根にできる小さな球芽で、冬にしか食べられない旬の味覚

 それでは、具体的にどのような薬膳郷土料理が戸狩で食べられるのでしょうか。春夏秋冬の食材をそれぞれ御前にまとめた「口福御膳」を元に見てみると、春は、アスパラのふわふわあんや野草を使った萌黄揚げ、たんぽぽの和え物、のびるのオイル炒め、朧菜飯、よもぎ団子など春の山菜や飯山特産のアスパラを使った料理が並びます。また、飯山名物みゆきポークの箱蒸しといった料理も。これらは、いずれも滋養強壮や疲労回復、動脈硬化の予防や血圧降下などの効能があり、おいしく食べながら健康を維持できるバランスの良い食事となっています。
 夏は、みゆきポークの冷しゃぶをリラックス効果のあるジャスミン茶と合わせて食べたり、夏野菜を使った揚げ物や涼菜麺、夕顔のそぼろあんかけ、ミョウガと枝豆の鮭ずしなど、体温を下げる夏野菜を使った食事が並びます。こちらも、いずれも利尿作用や健胃、整腸作用といった効能があるものです。
 秋のメインは何といっても新米。そのおいしいお米に合わせ、信州サーモン薬膳マリネに柿とりんごの白和え、かぼちゃ豆腐、紫米の野菜あんかけと季節のフルーツなど、まさに収穫の秋に相応しい食材が揃います。免疫力向上や風邪予防、スタミナ増進、発汗作用など、冬に備えた効能が見られます。
 冬には、戸狩名物の戸狩なべや信州サーモンの補腎焼に加え、山芋とれんこんの蒸し物、大根の利久煮、手作りコンニャクのごぼう巻など、根菜類を使った料理が並びます。もちろん、冬の戸狩の食卓には欠かせない野沢菜漬けも揃い、いずれも抵抗力強化や咳止め、便秘改称、消化促進などの効能があります。
 いずれの料理も、化学調味料は一切使わないため、その分、下味をしっかり付けたり、長く煮込んだり、とかなりの手間がかかります。戸狩の民宿では、女将さんたち同士が分担して協力し合い、なるべく多くの方のリクエストに添えるよう努めています。こういった心がこもった丁寧な料理を提供することで、健康に敏感なOLやシニア層から好評を得ており、徐々に人気が広がりを見せています。

  • 春の料理の一例。アスパラや山菜、野草など、まさに春の味覚が揃う春の料理の一例。アスパラや山菜、野草など、まさに春の味覚が揃う
  • 夏の料理の一例。夏野菜を使った色鮮やかな料理が並ぶ夏の料理の一例。夏野菜を使った色鮮やかな料理が並ぶ
  • かぼちゃや大根など、根菜料理を中心とした秋の料理の一例かぼちゃや大根など、根菜料理を中心とした秋の料理の一例


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ゲレンデを走る爽快!とんトレ駅伝 長野市在住:カックスさん 【コメント】

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